「ベトナムの幽霊」と検索する人の多くは、戦争の記憶や独特の信仰が残る国でどんな怪談や心霊スポットがあるのか知りたいと感じています。
ベトナムでは祖先崇拝や仏教の影響が強く、戦争や事故で亡くなった人の魂が今も身近に語られる文化が残っています。
この記事では実在するベトナムの幽霊スポットを紹介しながら、幽霊の背景にある歴史や信仰、ホラー映画、現地でのマナーまでをまとめていきます。
旅行のついでに少しスリルを味わいたい人も、怪談やオカルトが好きな人も、安全に楽しむための基礎知識として参考にしてください。
ベトナムの幽霊スポット7選で夜の怪談の舞台を巡る
ここではベトナム各地で「幽霊が出る」と噂される有名スポットを取り上げ、その背景にある実際の事件や伝承、雰囲気を整理して紹介します。
ホーチミン市美術館の16歳少女の幽霊
ホーチミン市美術館はフランス植民地時代の邸宅を改装した美術館で、写真映えスポットとしても人気があります。
一方で地元では若くして亡くなった富豪の娘の幽霊が現れるという噂があり、とくに古いエレベーター周辺が不気味だと言われています。
夜のツアーや心霊ツアーでは、薄暗い階段や長い廊下で「誰かに見られているような感覚がする」と語る旅行者も少なくありません。
昼間は純粋にアートを楽しみ、幽霊の噂はベトナムらしい怪談として軽く聞き流すくらいの距離感で楽しむのがおすすめです。
| 名称 | ホーチミン市美術館 |
|---|---|
| 幽霊の噂 | 旧邸宅の元住人だった16歳前後の少女の霊が館内をさまよう |
| 雰囲気 | コロニアル建築の廊下や階段が夕方以降は一気に薄暗くなる |
| 心霊度の目安 | 観光向けの軽い怪談レベルだが夜はかなり不気味 |
| 観光のポイント | 昼に展示を鑑賞しつつ、館内の歴史をガイドから聞くと噂が理解しやすい |
| 住所 | 97A Pho Duc Chinh, District 1, Ho Chi Minh City |
タオダン公園に現れる恋人を探す若者の霊
ホーチミン中心部のタオダン公園は、昼間は市民の憩いの場ですが、夜になると幽霊の噂がささやかれる場所です。
もっとも有名なのは、かつて恋人を失った若い男性の幽霊が、夜明け前や夕暮れどきに公園内を歩き回っているという都市伝説です。
木々が生い茂り街灯も少ないエリアでは、カップルや一人旅の旅行者が「背後から誰かに呼ばれた気がした」と語ることもあります。
ただし深夜の公園は治安面でもリスクがあるため、怖い話に興味があっても夜遅くに一人で近づかないようにしましょう。
| 名称 | タオダン公園 |
|---|---|
| 幽霊の噂 | 亡くなった恋人を探して歩く若い男性の霊が現れる |
| 雰囲気 | 大きな木が多く、人通りの少ないエリアは夜になると一気に暗くなる |
| 心霊度の目安 | 地元の都市伝説として知られるレベルだが夜はかなり不気味 |
| 観光のポイント | 日中に散歩やベトナムコーヒーを楽しみ、怪談は聞き物として楽しむ程度にする |
| 住所 | Tao Dan Park, District 1, Ho Chi Minh City |
火災で7人が亡くなったリートァイトー通り24番地の家
ホーチミン市リートァイトー通り24番地の家は、2001年の火災で一家7人が亡くなったことから強い心霊噂が残る場所です。
妊娠中の娘と幼い子どもが逃げ遅れた悲劇的な話が語り継がれ、夜になると女性と子どもの姿がバルコニーに見えるという怪談があります。
現在は別のテナントが入り普通の建物として使われていますが、かつては「夜中に掃除の音や子どもの泣き声が聞こえる」と近隣住民が証言したと言われています。
実際に訪れる場合はあくまで商業ビルであることを忘れず、建物の前で立ち止まりすぎないなど周囲への配慮が必要です。
| 名称 | リートァイトー通り24番地の家 |
|---|---|
| 幽霊の噂 | 火災で亡くなった母子の霊がバルコニーから通行人を見下ろす |
| 雰囲気 | 大通り沿いで人通りは多いが火災の話を知ると途端に重く感じられる |
| 心霊度の目安 | 背景となる事故が具体的なだけに心理的なインパクトが強い |
| 観光のポイント | 写真撮影や長時間の見物は避け、近隣への迷惑にならないようにする |
| 住所 | 24 Ly Thai To, District 3, Ho Chi Minh City |
ハノイのキムマー通り300番地の放置コンパウンド
ハノイのキムマー通り300番地にある大きな建物は、長年放置されてきたことから幽霊屋敷として有名になりました。
もともとは外国大使館として建てられたものの使われないまま放置され、窓ガラスの割れた外観や鬱蒼とした木々が不気味な雰囲気を醸し出します。
地元では「夜に敷地内から人の話し声が聞こえる」「窓辺に人影が立っている」などの噂が語られています。
現在は立ち入りが制限されていることも多いため、遠くから眺める程度にとどめ、フェンスの内側に入らないようにしましょう。
| 名称 | キムマー通り300番地の建物 |
|---|---|
| 幽霊の噂 | 空き家になった建物に夜な夜な人影や話し声が現れる |
| 雰囲気 | 大通り沿いだが敷地の中は草木が生い茂り廃墟感が強い |
| 心霊度の目安 | 典型的な「誰も住んでいないのに怖い」タイプの幽霊屋敷 |
| 観光のポイント | 道路側から外観だけを見るにとどめ、警備員や住民の指示には必ず従う |
| 住所 | 300 Kim Ma, Ba Dinh, Hanoi |
ホアロー収容所跡に残る囚人たちの気配
ハノイ中心部にあるホアロー収容所跡は、フランス植民地時代からベトナム戦争期にかけて政治犯や捕虜が収容されていた牢獄施設です。
拷問や過酷な環境で多くの人が命を落とした場所であることから、今も囚人たちの魂が残っていると感じる人も少なくありません。
展示室には当時の牢屋や足かせがそのまま残されており、「写真には写っていないはずの影が映り込んだ」という噂も語られています。
歴史を学ぶ真面目な観光地ですが、精神的に重い内容が続くため、心霊的な意味で怖さを感じる人も多いスポットです。
| 名称 | ホアロー収容所跡 |
|---|---|
| 幽霊の噂 | 処刑や拷問で亡くなった囚人たちの魂が夜も牢屋に留まっている |
| 雰囲気 | 説明パネルや展示物から当時の惨状が生々しく伝わる重い空気 |
| 心霊度の目安 | 「幽霊が見える」というより歴史の重さに背筋が冷たくなるタイプ |
| 観光のポイント | 歴史施設として静かに見学し、ふざけた写真撮影などは控える |
| 住所 | 1 Hoa Lo, Hoan Kiem, Hanoi |
霧の高原都市ダラットの廃別荘群
ベトナム中南部の高原都市ダラットは、フランス統治時代に富裕層の別荘地として発展した街です。
戦争や政変を経て放置された古い別荘や廃ホテルが点在し、その多くが「幽霊が出る」として若者の肝試しスポットになっています。
郊外の廃別荘では「夜になると窓辺に白い服の女性が立っている」「足音だけが階段を上り下りする」といった話がささやかれています。
足場の悪い廃墟も多く、怪談よりも転落や事故のリスクが高いため、無理な侵入は絶対に避ける必要があります。
| 名称 | ダラット周辺の廃別荘群 |
|---|---|
| 幽霊の噂 | かつての住人や戦争で亡くなった兵士の霊が別荘内をさまよう |
| 雰囲気 | 霧が立ちこめる高原の気候と古い洋館の組み合わせが怪談にぴったり |
| 心霊度の目安 | 建物ごとに噂は異なるが夜の訪問はかなり怖いと感じる人が多い |
| 観光のポイント | 公式ツアーや安全が確認された場所のみ訪れ、個人で廃墟に立ち入らない |
| 住所 | Da Lat, Lam Dong Province |
「地獄の島」と呼ばれたコンダオ刑務所跡
南部沖合に浮かぶコンダオ島は、かつてフランスと南ベトナム政権が政治犯を収容した島として知られています。
狭い牢屋や「タイガーケージ」と呼ばれる鉄格子付きの檻など過酷な監獄施設が残り、多くの犠牲者の魂が眠る場所とされています。
夜のコンダオ刑務所では「囚人のうめき声が聞こえる」「足音だけが廊下を歩く」といった体験談が観光客から語られることもあります。
慰霊碑に花や線香を手向けるベトナム人も多く、心霊スポットというより戦没者慰霊の聖地として静かに向き合うべき場所です。
| 名称 | コンダオ刑務所跡 |
|---|---|
| 幽霊の噂 | 過酷な拷問で亡くなった政治犯たちの魂が今も施設内をさまよう |
| 雰囲気 | 島の静けさと監獄跡の重さが相まって独特の緊張感がある |
| 心霊度の目安 | 悲劇の歴史を知ることで精神的な恐怖を感じる場所 |
| 観光のポイント | 慰霊の場として静かに見学し、騒いだり軽い気持ちで写真を撮ったりしない |
| 住所 | Con Son, Con Dao District, Ba Ria Vung Tau |
ベトナムの幽霊に込められた歴史と信仰の背景
ベトナムの幽霊話は単なる怪談ではなく、祖先崇拝や戦争の記憶、仏教や民間信仰が複雑に絡み合った文化の表れです。
祖先崇拝と幽霊観の基本
ベトナムでは先祖の霊が家族を守る存在として非常に重視され、家には祖先を祀る祭壇が置かれていることが一般的です。
きちんと葬儀や供養が行われた魂は祖先として家を守りますが、事故や戦争で故郷に戻れなかった魂は「さまよう霊」として恐れられています。
こうした考え方があるため、慰霊碑や戦没者の墓地を粗末に扱うことは、単にマナー違反というだけでなく強いタブーとされています。
| 要素 | 内容のイメージ |
|---|---|
| 祖先の霊 | 家を守り子孫に幸運をもたらす存在 |
| 迷う霊 | 事故や戦死で埋葬されず行き場を失った魂 |
| 供養の役割 | 供物や線香を通じて霊を慰める重要な行為 |
| タブー | 墓地や慰霊碑をからかう行為や写真の悪ふざけ |
戦争が生んだ「さまよう魂」の物語
長い戦争の歴史の中で、多くの兵士が故郷から遠く離れたジャングルや山中で命を落としました。
遺体が家族の元へ戻らず弔われないままになった場合、その魂はさまよい続けるという考え方が現在も広く信じられています。
戦場跡や兵士の墓地では、夜に兵士の行進する音を聞いたという話や、夢枕に亡くなった兵士が立ったという証言が語られています。
こうした「さまよう魂」の物語は、戦争の記憶を忘れないための語り継ぎの役割も果たしています。
仏教と民間信仰が幽霊をどのように扱うか
ベトナムの仏教や民間信仰では、成仏できない霊を供養することで怒りや悲しみを鎮めることが重視されています。
毎年旧暦の特定の時期には「飢えた霊」や「さまよう魂」のための供物を用意し、線香や紙のお金を捧げる風習があります。
こうした行事は幽霊を怖がるだけでなく、孤独な霊にも手を差し伸べるという優しさや連帯感の表れでもあります。
- 先祖の命日に行う家庭での供養
- 飢えた霊に食べ物を供える行事
- 寺院での読経や回向
- 戦没者慰霊の日における追悼式
都市伝説と若者文化としてのベトナム怪談
近年はインターネットや動画サイトの普及により、ベトナム各地の幽霊スポットが「映える怪談スポット」として若者の間で話題になっています。
ホーチミンやハノイでは、心霊スポットを巡るナイトツアーや「ゴーストツアー」が観光商品として売り出されている例もあります。
ただし、地元の人にとっては実際に犠牲者が出た場所であることも少なくなく、好奇心と敬意のバランスを取ることが大切です。
若者文化として消費される怪談であっても、その背景にある歴史や信仰を知ることで、ベトナムの幽霊観をより深く理解できます。
ベトナムの幽霊が登場するホラー映画を通して味わう恐怖
実際に心霊スポットへ行くのは怖いという人でも、ベトナム発のホラー映画なら自宅で安全に「ベトナムの幽霊」の世界観を体験できます。
ベトナムホラー映画の特徴
ベトナムのホラー映画は、血みどろのスプラッターよりも、家族や恋人の情愛と未練を軸にした心理的な怖さが特徴です。
戦争で引き裂かれた家族や、因縁を残して亡くなった女性の霊など、幽霊の背景に切ないドラマが描かれることが多くあります。
古い邸宅や学校、田舎の集落といった舞台設定に、ベトナム特有の湿気のある空気や薄暗い照明が加わり独特の恐怖感を生み出しています。
幽霊そのものよりも、登場人物が抱える罪悪感や後悔がじわじわとにじみ出てくる構成の作品も少なくありません。
実在の幽霊スポットをモチーフにした作品
中には、ホーチミン市美術館や古いアパート、地方の廃屋など、実在の場所をモデルにしたとされる作品も存在します。
作品によっては地名を変えているものの、地元の人が見ると一目で「あそこが舞台だ」と分かるような描写が盛り込まれています。
こうした映画を見てから現地を訪れると、「ここがあのシーンの場所かもしれない」と想像が膨らみ、怪談への没入感も深まります。
| 要素 | 映画でよく使われるモチーフ |
|---|---|
| 舞台 | 古い邸宅や学校、戦争遺跡、田舎の村 |
| 幽霊の正体 | 復讐心を抱いた女性や戦死した兵士、供養されていない魂 |
| 怖さの軸 | 家族の秘密、隠された罪、未練や後悔 |
| 見どころ | ベトナム語の会話や街並みから文化を感じられる点 |
日本から視聴しやすいベトナムホラーを探すコツ
日本からベトナムホラー映画を楽しむには、動画配信サービスやオンラインレンタルでベトナム作品やアジアホラーカテゴリを探すのが近道です。
ベトナム語タイトルだけでなく英語タイトルでも登録されていることが多いので、作品名と「Vietnam horror」などを組み合わせて検索すると見つけやすくなります。
字幕は英語のみのこともありますが、映像だけでもベトナムの幽霊表現や街並みの雰囲気は十分に伝わってきます。
- 配信サービスのアジア映画カテゴリを探す
- 英語タイトルと「Vietnam horror」を組み合わせて検索する
- 作品レビューサイトで評価の高いベトナムホラーを探す
- 幽霊スポットを扱ったドキュメンタリー系動画もチェックする
ベトナムで幽霊スポットを訪れるときのマナーと安全対策
ベトナムの幽霊スポットに興味があっても、現地のマナーや治安を軽視するとトラブルの原因になりかねません。
心霊スポット観光で意識したい基本マナー
幽霊スポットとはいえ、多くの場所は実際に事故や戦争で亡くなった人たちが眠る場所でもあり、軽いノリで騒ぐのは避けるべきです。
とくに墓地や慰霊碑、監獄跡などでは、声を潜めて見学し、ふざけたポーズの写真や騒音は控えるのが最低限のマナーです。
地元の人が祈りを捧げている場面を見かけたら、邪魔にならない距離から静かに見守るようにしましょう。
- 大声で騒がない
- 祈りの場での写真撮影は控えめにする
- ゴミを捨てたり設備を傷つけたりしない
- 立ち入り禁止の看板やロープを無視しない
夜間移動と治安のリスクを理解する
心霊スポットの多くは夜のほうが雰囲気が出ますが、治安や足場の安全性を考えると夜遅くの単独行動は避けたほうが安心です。
路地の多いエリアや郊外の廃墟では、転倒やスリ、強盗など現実的な危険のほうが幽霊よりも高いリスクになります。
どうしても夜に訪れたい場合は、信頼できるツアーやガイドを利用し、複数人で行動するなど安全策を優先してください。
| 時間帯 | おすすめ度と注意点 |
|---|---|
| 日中 | 安全性が高く歴史解説もじっくり読めるため初心者向き |
| 夕方 | 雰囲気が出てくるが移動は人通りのある道を利用したい |
| 深夜 | 治安や足場のリスクが高く個人での訪問は避けたい時間帯 |
| 移動手段 | 信頼できるタクシーアプリや送迎付きツアーを利用する |
現地の人と幽霊話を楽しむときのコツ
ベトナム人の多くは怪談話が好きで、気さくな雰囲気になれば地元の幽霊話を教えてくれることもあります。
ただし、戦争や身近な事故に関わる話題は人によってはトラウマに触れる可能性があるため、反応を見ながら慎重に話題を広げることが大切です。
あくまで興味本位ではなく「歴史や文化を知りたい」という姿勢で聞くと、相手も安心していろいろな話をしてくれます。
会話の最後には、お礼を伝えたり飲み物をごちそうしたりすることで、怪談話も含めた温かい交流の思い出になります。
ベトナムの幽霊から広がる旅の楽しみと学び
ベトナムの幽霊スポットや怪談は、単に怖さを味わうためのネタではなく、戦争の歴史や祖先を大切にする文化を知る入り口にもなります。
ホーチミンやハノイの心霊スポットを訪れるときは、そこに眠る人たちへの敬意や、現地の人の思いを忘れずに向き合うことが大切です。
ホラー映画や現地の怪談を通じて、ベトナムの幽霊観に触れることで、旅行先としてのベトナムをより立体的に感じられるようになるでしょう。
安全とマナーを守りつつ、ベトナム特有の「怖いけれどどこか切ない」幽霊の世界を、自分なりのペースで楽しんでみてください。

